ニューヨークスタイルの裏話

文:STAFF TEC
バインミーが日本で大流行すると信じていた二人でしたので、お店をオープンする前から今後増えていくであろう他店との差別化の為にも、自分たちのバインミーのスタイルを明確にしておく必要がある!と考え、当初は必ずニューヨークスタイル(ボリュームがあってハラペーニョをトッピングできたり、ポテトと一緒にバインミーを提供するスタイル、欧米で人気のバインミーフライズの提供等)を名乗っていました。
人生で初めてニューヨークで食べたバインミーとベトナムで食べたバインミーの感動を合体させた「ボリュームたっぷりのN.Y.スタイルのバインミー!」が当店の特徴であるとテレビや雑誌の取材時にも毎回説明してきました。
しかし、バインミーがまだ浸透していないのにニューヨークスタイルが当店の特徴だとアピールしても差別化以前の問題で何の意味もなく、説明も長くなるし凄くややこしかったのでいつからか伝えることをやめていました。
何年ものあいだバインミーを作り続けるうちに、私達のバインミーは私達のオリジナルスタイルであるから、何のスタイルでもない。もうそれでいいか、ということになったのだと思います。

ニューヨークスタイルを意識しすぎたNACHIが最初の頃「ニューヨークスタイルなんだからBGMはニューヨーク関連じゃないといけない」と言い出しました。そこまでこだわる必要は無いと思ったし自由を奪われた気がして私は不満でした。
でも「そうか…バインミーがニューヨークスタイルなんだから仕方ないか…」と納得したのかどうだったか忘れてしまいましたが、ニューヨークで活躍する友人の音源やNo waveを中心にかけていました。特にJames ChanceやRichard Hellはノイローゼになるくらいかけていたので、大好きだったはずなのに今となってはあまり聴かなくなってしまいました。
他にもそのような音楽はいくつかあります。しかし、途中から私がこの状況に耐えられなくなり、NACHIの言うことを無視し好きな音楽をかけ始めました。邦楽も日本語がダイレクトにお客さんの脳みそに入っていくからと言われて(私達が好む日本の音楽は少し放送禁止用語に近い言葉が入っている傾向にある為)NGでしたが、そういう曲だけは避けて他はもう自由にさせてもらうことにしました。
自由の到来です。

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