
文:STAFF TEC
~ゼロからのお店作り~
ニューヨークで食べた美味しいバインミーに心を大きく動かされた私達は(「私たちとバインミーの出会い」ブログ参照)、帰国後バインミーの研究・試作に夢中で取り掛かりました。個人的にはポンデケージョにも注目していた時期でもありましたが、そこからはポンデケージョのポの字も出ないくらいにバインミーに集中し深く入り込んでいったのでした。
今までの自分達の経歴・職種(パソコンやWEB・音楽関連)から考えても、バインミーのお店を始めた事は「人生を賭ける」というと大袈裟かもしれませんが、今までの人生をひっくり返すくらい私達にとってはおおごとだったと思います。
バインミー屋さんをやると決め、NACHIは飲食店へ修行に行くと言い出しました。意気込みを感じた私は、こうしちゃ居られないと思いましたが、お金も必要ですし、取り合えず物件を見つけるまでは仕事を続けながら開業準備を進めていくことに決めました。時間がありすぎると余計なことまでしてしまう私にはちょうど良い進め方だったかもしれません。
衛生管理については学生時代に栄養士免許を取得した際、十分学んできたつもりでした。手先は器用なので、調理にも自信があります。でも、飲食店の経営に関しては二人とも知識ゼロだったので、参考にするために「はじめての飲食店開業と経営」等数冊の本をNACHIが購入してきました。
読むのが私の10倍早いNACHIが先に全部読み、数行読んだら数行戻るという特殊な読み方をするタイプの私はNACHIからの「〇ページから〇ページは絶対に読んで」や「〇ページから後はそこまで重要じゃない」というアドバイスをもとになんとか読み切りました。読み切るだけでオープンした気になってしまいそうなくらいの内容でした。
その本に飲食店適正セルフチェックというものがあったので気分転換にやってみたのですが、私は飲食店を経営するには、「不向きな人間」という結果でした。想定内でしたが、そんな結果が出たとしても、自宅のトイレの壁に【成功のための7つの心がけ】を印刷して貼り、毎日読みながら自分の脳みそに叩き込んで前向きな気持ちを保ちました。
7つの心がけの中にあった『仕事の評価は人がする』『目的と手段を間違えるな、理念実現のために全ては存在する』『手抜きは人と自分を裏切る行為』という言葉が特に好きで、繰り返し読んでは未来を思い描いていたなぁと当時を懐かしく思います。
物件を決めるまでは二人ともバインミーの試作や研究、サイドメニューの考案等できることはやっていましたが、まだお店をやるという事に対して現実的でなかったように思います。
しかし、物件を見つけてからは急展開です。私もすぐに会社を辞めて全力を注ぎました。
当然ですが物件を契約すれば家賃が発生しますから、とにかく大急ぎです。飲食店はやらなければいけないことが多岐にわたるので、全てが自分の得意分野とは限りません(一人で経営されている方は本当に尊敬しています)。オープンに向けてやることは山積みで、とりあえず目の前のできることをがむしゃらにこなしていく事からスタートしました。
>>バインミー専門店オープンまでの記録【2】に続く・・・
★掲載写真は移転前の旧店舗の写真です。
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